AWSはSageMaker HyperPodで、LLM推論の2段階を別々のGPU群に分ける新機能「前処理・生成の分離(Disaggregated Prefill and Decode、DPD)」を提供開始した。LLM推論は、入力プロンプトをまとめて処理する前処理と、応答を1トークンずつ生成する生成に分かれる。従来は両段階を同じGPUで実行していたため、長い文脈を持つ1件のリクエストが同時処理中の全リクエストのトークン生成を止め、片方を守るために過剰にGPUを確保せざるを得なかった。

DPDは計算量が多い前処理と、メモリ帯域を多く使う生成を別々のGPU群で走らせ、中間データ(キー・バリューキャッシュ)をEFA上のGPU-Direct RDMAで転送する。自動振り分け機能が長文リクエストのみを分離経路へ送り、短文は直接生成側へ回すため無駄な転送負荷が生じない。

有効化は既存の推論エンドポイント設定に「pdSpec」設定を足すだけで、既存のキャッシュ退避機能や振り分け機能と組み合わせられる。EKS基盤のHyperPodクラスターでEFA対応インスタンスがあれば、HyperPod提供の全AWSリージョンで利用できる。