Halliburtonは自社の地震探査プラットフォーム「Seismic Engine」に対し、Amazon Bedrockを用いたPoCを構築した。ユーザーが自然言語で依頼すると、82種類のツールから適切なものを組み合わせ、実行可能なYAML形式のワークフローが自動生成される。評価実験ではワークフロー作成時間が最大95%短縮されたと報告されている。
アーキテクチャは3層に分かれる。まずAmazon Nova Liteがインテントルーターとして働き、入力を「ワークフロー生成」「Q&A」「一般質問」の3種類に振り分ける。ドキュメント参照が必要な問い合わせはAmazon Bedrock Knowledge BasesとAmazon OpenSearch Serverlessで構成したRAG層が担い、ベクトルDBの運用負荷をマネージドサービスに委ねている。ワークフロー生成本体はClaude 3.5 Sonnet V2とClaude 3.5 Haikuで、LangChain経由で呼び出す。多ターン会話の履歴はAmazon DynamoDBに保持される。
この構成の要点は、インテント振り分け・検索・生成を分離することで、モデルをコード変更なしに差し替えられる点にある。Claudeの新バージョンやコスト最適化モデルへの乗り換えが運用中に可能な設計だ。
日本企業への示唆は明確である。CAD、EDA、プラント運用、医療画像処理など、独自ツール群と長年蓄積したドキュメントを抱える領域では、同じ「自然言語→構造化DSL(YAML/JSON)」のパターンがそのまま適用できる。特にベクトルDBの内製は運用コストが重く、Knowledge Basesに委ねた判断は参考になる。一方で95%という数値は特定評価条件下のものであり、自社のワークフロー複雑度での再現性は個別に測る必要がある。