Amazon Quick内のQuickSightに、フィルターコントロールのカスタムソート機能が追加された。従来、ドロップダウンやリストコントロールの値はアルファベット順に固定されており、「Critical・High・Medium・Low」のような業務上意味のある順序を表示するには、計算列やパラメータを使った迂回的な実装が必要だった。
今回の更新で、作成者は値の並びを明示的に制御できるようになった。手動入力値には昇順・降順・完全ユーザー定義順の3種類が用意され、任意の順序を1つずつ指定できる。データセット列に紐づくコントロールでは、対象列そのもので並べ替える方法に加え、Sum・Average・Count・Min・Maxといった集計関数で別フィールドを基準にランク付けする方法も選べる。たとえば商品カテゴリのリストを「売上合計の降順」で並べ、売れ筋カテゴリを先頭に出すといった設計が、コントロール定義だけで完結する。
対応範囲はドロップダウンとリストの両コントロール、シングル選択・マルチ選択の双方。機能はQuickSightが提供されるすべてのAWSリージョンで即時利用可能となっている。
読者にとっての実務的な意味は、第一に既存ダッシュボードの見直し余地が生まれたこと。アルファベット順のまま運用されているフィルターの中には、業務順序と不一致のものが含まれている。第二に、新規ダッシュボード設計時に「並び順」を要件として明記しやすくなった。第三に、迂回実装として作り込まれた計算列やパラメータの一部が、標準機能に置き換えられ保守負荷を下げられる。地味だが、日々のダッシュボード利用者の操作体験に直結する改善である。