AWSが、小売の供給網データを「閲覧」から「能動的な推論と行動」へ進化させる複数AIエージェント構成を公式ブログで公開した。土台は2025年3月10日にGA(一般提供)開始したAmazon Bedrockのマルチエージェント連携で、グローバルな靴・アパレル小売企業での実装に基づく。

指揮役エージェントが意図を解釈し、問い合わせ・深掘り・原因調査・要約・行動の5つの専門エージェントを連携させる。全機能を1つのエージェントに詰めるとSQL生成精度が低下したため役割を分割し、精度が大きく改善した。誤りの主因は構文でなく業務用語の誤解で、用語をSQL式へ訳す「意味層」が精度の上限を決めた。実装基盤はAmazon Bedrock AgentCoreとオープンソースのStrands Agents SDK、データ接続はモデル文脈プロトコル(MCP)で疎結合化し、基盤移行時もエージェント側のコード変更ゼロで済んだ。

事例ではチャネルBの履行率が前月比6.8%低下し、未払い注文比率が8%から22%へ上昇、約340件の注文が与信凍結されたと自動特定した。供給網の問いに答える最小単位が「分析担当者1人と半日」から「一文と30秒」へ下がる点が実務に効く。