金融機関は不正検知・与信・推薦ごとに個別AIを積み上げてきたが、縦割り(サイロ化)で顧客行動を統合理解できない制約を抱えていた。NVIDIAはこれを単一の取引基盤モデル(Transaction Foundation Model)で置き換える設計を提示し、誰でも着手できる開発サンプルをAWS(Amazon SageMaker HyperPod)およびNebius AI Cloud上で公開した。

実証も出ている。RevolutはNVIDIAと共同で100か国超・2600万ユーザー240億件のイベントを学習した基盤モデル群「PRAGMA」を構築。Mastercardは数十億件の匿名化取引で学習する独自の大規模表形式基盤モデルを開発中で数千億件規模への拡張を想定する。Adyen1兆ドルの決済を処理し、Stripeは昨年約1120億ドルの不正をブロックして不正率を平均38%削減した。

NVIDIAの「2026 State of AI in Financial Services」では金融機関の65%がAIを利用、ほぼ90%が導入または評価中。手作業の特徴量設計が不要になり、複数業務で個別モデルを上回る。複製できない自社取引データを学習資産にできるかが競争軸になる。