Jensen Huang:卒業式で基調講演
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NVIDIA創業者兼CEOのJensen Huangは2026年5月11日、カーネギーメロン大学(CMU)第128回卒業式で基調講演を行い、同大学から名誉理工学博士号を授与された。卒業生に向けた中心メッセージは「あなた方はAI革命の始まりにキャリアをスタートする」というものだった。

HuangはAIを単なるアプリケーションではなく「人類史上最大規模の技術インフラ整備」と位置づけ、これを米国の再工業化と接続して語った。AIがデータセンター・電力・半導体・ロボティクスを束ねる長期の設備投資サイクルであるという、近年NVIDIAが繰り返し示してきた産業観を卒業生に直接届けた形だ。

雇用への影響についてHuangは、AIが「タスクを自動化するが、労働者の目的・役割は高める」と整理した。具体例として放射線科医を挙げ、スキャン読影というタスクから解放されることで、患者ケアという本来の目的により集中できると述べた。これは「AIが仕事を奪う」という議論に対する産業側の典型的な反論フレームであり、医療・専門職におけるAI導入の説明に応用できる構造になっている。

さらにHuangは、AI推進にあたっての4原則として、(1) 安全な推進、(2) 思慮ある政策立案、(3) 広範なアクセス確保、(4) 全員の参加促進を提示した。規制議論において、産業トップが「制限」ではなく「アクセスと参加」を前面に出している点が特徴的である。

講演に加え、HuangはCMUロボティクス研究所を訪問し、ロボット工学クラブを含む学生と交流した。フィジカルAI/ロボティクスの人材育成拠点であるCMUとの結びつきを可視化した行動であり、NVIDIAの人材戦略上の意味も大きい。