AWSは2026年のライフサイエンス会議で、医療機器(MedTech)分野の本番運用事例を公開した。中心テーマは、手術映像・装置ログ・電子カルテなど分断されたデータを集約する土台と、その上でAIを動かす基盤があるとき何が可能になるかだ。

各社が共有した数値は具体的だ。Siemens Healthineersは装置接続の設定時間を2時間から5分に短縮した。Medtronicは共通基盤化により利用案件あたり30%のコスト削減を達成した。Johnson & Johnson MedTechの手術プラットフォーム『Polyphonic』は38のAWSサービスを使い100人超が開発に関与した。Fresenius Medical Careは透析中の血圧低下リスクを発生15〜75分前に予測する遠隔監視を構築した。DocSpera1,100以上の手術施設・650超のシステムと連携し、月4万件超の手術を支援する。

手術室は医療現場で最もデジタル化が遅れた領域とされ、HD手術映像1分はCT画像の25倍のデータ量を持つ。データを集約し本番でAIを回す手法を稼働中の事例として示した点で、日本の医療・製造系の意思決定者にとって基盤投資判断の参考価値が高い。