Googleは2026年5月9日、広告業界の著名クリエイター3名と地元中小企業3社を組み合わせた取り組み「The Small Brief」を発表した。参加するのはJayanta Jenkins、Tiffany Rolfe、Susan Credleの3名で、それぞれArchangels、South Ferry、Stonewood Farmの広告キャンペーンをGoogleのAIクリエイティブスタジオ「Flow」を使って制作する。
Flowは画像・動画・音声を一つのワークフローに統合するツールで、2026年2月にはUI刷新や編集機能の強化が行われている。今回の企画では参加クリエイターにFlowへの無制限アクセスが提供され、完成したキャンペーンおよび各クリエイターの制作プロセスの詳細は2026年6月に公開される予定となっている。
この取り組みが注目される理由は、従来は大手ブランドの予算が必要だった業界トップクリエイターによる広告制作を、AIを介して中小企業向けに実行するという構図にある。Googleにとっては、Flowが実務レベルの広告制作に耐えることを業界の信頼ある人物によって実証してもらう機会であり、CanvaやAdobe Fireflyなど中小企業セグメントで競合する既存クリエイティブSaaSへの対抗軸となる。
日本の中小企業マーケターや制作会社にとっては、6月公開の制作プロセス詳細が実用的な参照点となる。特に、どの工程をAIに任せ、どこに人間の介入が必要だったかという開示内容は、AI広告制作のワークフロー設計に直接影響する。一方で、日本市場ではFlowの日本語対応状況や、AI生成広告の開示慣行が未整備な点など、直接の適用には留意が必要である。