AWS:AgentCore提供開始
画像: AI生成

AWSは2026年5月2日、AIエージェント基盤 Amazon Bedrock AgentCore を南米(サンパウロ)リージョンで提供開始した。ランタイム、ID管理、ゲートウェイ、ポリシー、オブザーバビリティ、コードインタープリター、ブラウザツールの7機能がローンチ時から揃う点が、今回の拡張の特徴である。新リージョン展開では機能が段階的に追加されるケースも多いなか、今回は初日から揃えてきた。

南米企業にとっての意味は大きく2つある。1つはレイテンシ。エージェントは複数ステップの推論・ツール呼び出しを繰り返すため、リージョンまでの往復遅延が体感速度に直結する。ブラウザツールや外部API連携を伴うワークフローでは、数百msの差が積み上がる。サンパウロリージョンを使えば、現地エンドユーザーとの距離が縮まる。

もう1つはデータレジデンシー。ブラジルのLGPDをはじめ南米各国はデータ所在地に関する規定を持ち、金融・医療・公共領域では越境がそもそも難しい。これまで米国リージョン経由が前提だったAgentCoreは、この領域の案件に入りにくかった。今回の拡張で現地完結の構成が取れるようになる。

日本の読者への含意は、南米に現地法人を持つ企業の調達要件の変化である。本社の米国リージョン運用とは切り離して、現地法人単独でAgentCoreを採用する選択肢が成立する。一方、日本国内のユーザー向けに直接サンパウロを使う理由は薄く、東京リージョンでの提供状況と比較して判断する必要がある。セキュリティがインフラ層で強制されエージェントが回避できない設計という点は、エンタープライズ調達での説明材料として押さえておきたい。