Google Cloud Summit Londonで、英国の住宅・地域・地方自治省(MHCLG)が都市計画業務を支える2つのAIツールの進捗を発表した。文書処理を自動化する「Extract」はイングランドの全自治体に展開済みで、1自治体あたり平均約255時間の手作業削減を見込む。計画判断を補助する試作ツール「Augmented Planning Decisions(APD)」は、Barnet区・Dorset評議会・Camden区の3自治体で試験運用中で、2027年に全国の評議会へ提供される予定だ。

政府は機密性の高い行政データを扱うにあたり、生成AI「Gemini」を保護された環境で動かし、外部からの不正な指示の混入(プロンプトインジェクション)を抑える構成を採った。Extractは政府内のAI専門チーム「i.AI」が内製し、APDは政府・Google Cloud・Google DeepMind・Facultyの共同開発で、いずれもGoogle Cloudを基盤とする。

試作段階の3自治体から全国300超の評議会への拡張を見据えた設計であり、機密データを扱う行政AIを本番運用に乗せる際の実装パターンとして参照できる。