公募の枠組みと要件

デジタル庁は、ガバメントAI「源内」で試用する国内大規模言語モデル(LLM)の公募を開始した。公募期間は2025年12月2日から2026年1月30日まで。対象は国内開発のLLM・SLM(小型言語モデル)・特定ドメイン特化モデルを含む自然言語モデルで、画像・音声・動画・コード専用モデルは対象外とされている。

必須条件として、ガバメントクラウド上での動作と「機密性2情報」の取り扱いに対応するセキュリティ確保が明示された。2026年度中は無償提供が条件で、インフラ費用についてはデジタル庁負担が検討されている。スケジュールは2026年夏頃に試験導入を開始し、2027年度以降の本格提供が検討されている。

国内LLMエコシステムへの含意

ガバメントAI「源内」では既にPreferred Networksの「PLaMo翻訳」の利用が開始されており、今回の公募は汎用LLM領域への対象拡大を意味する。国内LLM開発各社にとっては、政府業務という具体的なユースケースで自社モデルを実環境検証する正式な入口が開かれた。

一方で、2026年度の無償提供条件は参入ハードルと収益モデルに直接影響する。スタートアップを含む開発者はインフラ費用負担なしで政府環境での検証機会を得られる反面、収益化は2027年度以降の本格提供フェーズに委ねられる構造となる。評価・検証結果の一部公表が検討されている点は、政府用途における国内LLMの性能比較が公的に可視化される枠組みとして注目される。海外LLMベンダーは今回の対象外で、政府の公式試用ルートでは国内開発モデルが優先される構図が明確になった。