Sakana AIが2026年6月5日、AIがAI自身を作り変える再帰的自己改善(RSI)専任の研究グループ「RSI Lab」の始動を東京本社で発表した。AIが自らのアーキテクチャのコードを書き、性能を測り、検証して改良し続ける循環を、工学課題として引き受ける。
ラボはゼロからの出発ではない。Darwin Gödel MachineはSWE-benchで出発点の性能を自動で2倍以上・絶対値30ポイント引き上げ、ShinkaEvolveはわずか150回の試行で複雑な最適化問題を解いた。ALE-Agentは競技プログラミング大会で人間804名を抑え1位を獲得。研究自動化システムThe AI Scientistの成果は2026年3月26日にNature誌へ掲載された。
同社が掲げるのは「最も多くの計算資源を注ぎ込む自己改善」ではなく「最も少ない試行で前へ進む自己改善」だ。巨大クラウド事業者の規模に届かない日本の現実を前提とし、ソブリンAI戦略と整合させながら、計算規模で劣る国や組織が自前のAIを作れる「AIの民主化」を見据える。失敗も含めオープン公開し、検証可能な安全策とともに自己改善ループを設計する方針も示した。